2014-05-14 ■ 切れかけた蛍光灯が夜の裏道に点滅している 点いたり 切れたり 力なく繰り返される滅びへの哀しい拒み 明かりさえ明るいまま終れないのか ガラス管の両端はすっかり黒ずんでいる 灯りがが明かりである時の明るさには 気づかず通り過ぎてきたわたしが 今初めて消えかかる街灯を見上げている もう点滅し始めたかもしれない さまざまな存在に目を向けて そこには 恋もあり父母の姿もあって…… 「灯りが明かりである時の……」の下りがいい。 現代詩入門 新版作者: 吉野弘出版社/メーカー: 青土社発売日: 2014/02/21メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る